暗号通貨・暗号資産をめぐる今週のトピックについて、個人的なつぶやき。
ざっくり、①テクノロジー(Bitcoinとか)・②ビジネス(ペイメントやDeFiとかNFTとか)・③規制まわり、でおさらい。
テクノロジー・ビジネス・規制の3部構成で、2021年のトピックを振り返りました。
セクションごとにサマリーをつけている他、参考図版も添付つけていますので、興味ある箇所を拾い読みしながら、2022年の展望頂ければと思います
https://hashhub-research.com/articles/2021-12-31-overview-of-crypto-assets-in-2021
Section1: Technology
1.1. Bitcoin
1.1.1. L1
●2009/1/3にGenesis Blockがマイニングされてから、本日2022/1/3でBitcoinは13周年を迎えた。1/3は「Proof of Keys day」として、取引所からすべての資金を引き出して自律性を宣言する日でもある
●Bitcoin Optech Newsletter #180: 2021年振り返り特別号 | Bitcoin Optech
https://bitcoinops.org/ja/newsletters/2021/12/22/
●Bitcoin Optech、@techmedia_thinkによる日本語翻訳が一月から開始して50号に
●今年のBitcoin Optech日本語翻訳記事タイトルリスト
https://bitcoinops.org/ja/newsletters/
●Bitcoin Optech日本語翻訳記事では、Taprootに向けた記事も
https://bitcoinops.org/ja/preparing-for-taproot/
1.1.2. L2:Lightning Network
●2021年のLightning Networkトピック。Taprootアクティベートの他に、インバウンド流動性改善に向けたPool・sidecar channels・dual funded channel・Liquidity Adsなど
https://www.coindesk.com/layer2/2021/12/28/how-bitcoins-lightning-network-advanced-in-2021/
1.2. Ethereum
1.2.1. L1
●(特になし)
1.2.2. L2
●zkSyncの利用シーン。
Argentを使ってzkSyncのウォレットを作成し、zkSync上で稼動する最初のDEXであるZigZag Exchangeで取引を行ったり、Gitcoinで寄付をしたり、zkNFTでNFTをmintするなどが紹介されている。
●Ethereum L2システムの比較分析サイト「L2BEAT」。TVL以外のリスク要素もふくめたリスト
https://l2beat.com/
1.3. 他チェーン・要素技術
1.3.1. 他チェーン
●クリプト・Web3における開発者エコシステムレポート。
Ethereum、Bitcoinに次ぐエコシステムとしては、Polkadot・Cosmos・Solana・BSC・NEAR・Avalanche・Tezos・Polygonが挙がっている
https://medium.com/electric-capital/electric-capital-developer-report-2021-f37874efea6d
●Solanaのエコシステムマップ(1/5付)
●Solanaの1月から12月における成長の軌跡
・TVLは$100mから$11.4bへ100倍に
・プロジェクト数は70から5145へ73倍に
・バリデーターは360から1328に
https://solana.com/news/happy-solstice-2021-celebrating-solanas-sunny-year
●Multicoin CapitalがシードラウンドをリードしたSolanaブロックチェーンのエクスプローラー「Solscan」
https://multicoin.capital/2021/12/22/the-front-page-of-solana/
●Polygonのエコシステムマップ(2021/12/26付)
●NEAR Foundationの新任CEOはCircle欧州MDからFinTech企業Mettleを経てNEARのCEOに就任
●暗号資産Moneroの匿名性を支える技術
https://github.com/naomasabit/monero-survey/blob/main/monero_report_ja.pdf
1.3.2. 要素技術
●(特になし)
Section2: Business
2.0. 2021年振り返り論考
●The Block Researchによる2022年予測
https://www.theblockcrypto.com/post/129091/the-block-researchs-analysts-2022-predictions
●The Blockによる2022予測。(1)Stablecoinがトレード目的以外でクリプトの成長を牽引。
(2)コーディネーション司るDAOおよびDAOインフラがさらに発展。
(3)高速チェーン・L2・クロスチェーンアプリケーションが広範に普及。
(4)金融機関やFinTech企業がクリプト商品を提供しあらゆるイノベーティブな企業はクリプト企業に。
(5)VCマネーのクリプト流入が加速し全てのVCがクリプトVCに
●a16zの2022予測(Fintech x クリプト分野)
・クリプトがすべての金融サービスに浸透
・米国中間選挙で、Web3コミュニティが主要な政治的有権者として台頭
・コミュニティファーストのソーシャル投資プラットフォーム
https://a16z.com/2021/12/20/the-big-ideas-that-fintech-will-tackle-in-2022/
●Arcane Researchの2021サマリーレポート
●Chainalysisによる2021年NFTレポートの、ポイント抜粋スレ
●1confirmationによる、2021年NFTレビューレポート
●MessariのCrypto Theses for 2022 まとめ
http://smolgirl.xyz/archives/46
●2021年のplay-to-earn振り返り記事。Axie InfinityやYGGなど
https://medium.com/@meritcircle/looking-back-at-2021-the-year-of-play-to-earn-f8fefadfeb4c
●2021年のDAOふりかえり
https://orca.mirror.xyz/Yk8mmJAkCwL4y43zTplOq6ZsQc3mnbmDT9Y45CW3SXs
2.1. アダプショントピック
2.1.1. ペイメント
●Airbnbが2022年に何かをローンチできるとしたら?の問いに対して、トップは「Crypto payments」
2.1.2. 投資
●インドでBitcoinなど15種類の暗号通貨で構成されるインデックス商品「IC15」が発表
●MicroStrategy、昨年12月に1,914BTCを買い増し、Bitcoin保有高が124,391BTCに
https://finance.yahoo.com/news/microstrategy-buys-another-94-2-131155467.html
2.1.3. マイニング
●中国でのマイニング禁止を受けて、タイやラオスでマイニング産業が成長
https://www.aljazeera.com/economy/2021/12/29/chinas-crypto-crackdown-sparks-thai-crypto-mining-boom
2.1.4. 社会生活
●(特になし)
2.1.5. RegTech
●2021年、暗号通貨の取引量は567%増に対して、不正取引は79%増に留まり、不正な暗号通貨取引は全体の0.15%で過去数年(0.62%~3.37%)で最低水準に。
https://blog.chainalysis.com/reports/2022-crypto-crime-report-introduction/
●アメリカ議会図書館の暗号通貨規制レポートによると、暗号通貨の取引や保有が犯罪行為となる国・地域の数が、2018年から2倍以上に増加したとのこと
https://tile.loc.gov/storage-services/service/ll/llglrd/2021687419/2021687419.pdf
2.2. NFT
2.2.1. トラディショナルプレイヤー
●Samsung、デジタルフラッグシップショップ「Samsung 837X」をDecentralandにローンチ
https://www.theblockcrypto.com/post/129380/samsung-metaverse-flagship-837-store-decentraland
●「Samsung 837X」は、Decentraland上で、クエストやライブ音楽イベントなどの没入型体験が可能
https://www.samsung.com/us/explore/metaverse-837x/
●Samsung、CES2022に先立ち、NFTの購入・トレードが可能なNFTプラットフォームを内蔵したNeo QLEDsを発表
●全豪オープン、Decentralandと協働で6,776個のNFTコレクションをリリース
https://ao.artball.io/
●SQUARE ENIX HOLDINGS|年頭所感
・“「Play To Have Fun」から「Play To Earn」さらには「Play To Contribute」まで、様々な動機をもったユーザーがゲームに関わり相互に関連付けられる”
https://www.hd.square-enix.com/jpn/news/2022/html/post_244.html
●経産省|「展示会等のイベント産業高度化推進事業(展示会等における流通・取引の高度化実証事業)」に係る委託先の採択結果について
https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2021/s211115002.html
2.2.2. NFTエコシステム
●OpenSea、シリーズCラウンドでParadigmなどから$300mの調達を発表
https://opensea.io/blog/announcements/announcing-openseas-new-funding/
●トップ5 メタバーストークンとして、AXS(Axie Infinity)・SAND(The Sandbox)・BLOK(Bloktopia)・ENJ(Enjin Coin)・MANA(Decentraland)が挙げられている
https://101blockchains.com/top-metaverse-tokens/
2.3. DeFi
2.3.1. DEX
●Convex FinanceとCurveのTVL比較において、Convex Financeが中心的役割を担いつつある
●Curve Financeのバリュエーションレポート
2.3.2. レンディング
●Aaveの機関投資家むけパーミッション付きDeFiプラットフォーム「Aave Arc」がローンチし、Fireblocksを初のホワイトリストとして登録
●Aave、モバイルウォレットの開発を推進中とのこと
2.3.3. 証券・デリバティブ
●Squeethは、Power Perpetualの初の実装
●Squeethのコンセプト解説
https://medium.com/opyn/squeeth-insides-volume-1-funding-and-volatility-f16bed146b7d
●従来の先物との大きな違ってポジションを閉じるまで有効なままとなる永久先物契約の主要プレイヤーであるPerpetual Protocol。
・2020年12月にxDai上でローンチし、同業他社よりもはるかに低いガス代と高い取引速度を提供できた。
・デリバティブ商品は空売りとレバレッジを伴うため、スポット取引に特化したAMMモデルの適用が難しい。そこでPerpetual Protocolは新たに、実資産が保管されず価格発見にのみ使用するvAMMモデルを導入した。
・競合他社がL2に移行するにつれ競争力が低下しdYdXが首位になっている中で、メジャーアップデート「Curie」を導入している。
https://messari.io/article/perpetual-protocol-nobel-prizeworthy-derivatives
2.3.4. Stablecoin
●UXDの基礎 Part2—無期限先物について|UXD Protocol|note
https://note.com/uxdprotocol/n/n23cd8c9482ef
●Terra stablecoinsとTerra protocolのネイティブステイキングトークンLUNAのエコシステム
2.3.5. 概論
●Decentralized Finance MOOCのスライド・教材リンク
https://defi-learning.org/
●DeFi論議に欠けているもの | SBI金融経済研究所
https://sbiferi.co.jp/report/20211224_1.html
2.4. DAO
●10月に発生したBasketDAOのexploitインシデントを受け、PieDAOによるBasketDAOに対するDAO2DAO型の統合が進行中。
●DAOの鳥瞰図
・プロトコルDAOとしては、Uniswap、Olympusなど
・投資・コレクターDAOは、特定資産に投資する目的で資本をプールするもの(PleasrDAO、Flamingoなど)
・ソーシャル DAO は、トークンを中心にオンラインコミュニティで同じ考えを持つ人を集めるもの(Friends With Benefitsなど)
・サービスDAOは、世界中から見知らぬ人たちを集め製品・サービスを作るもの(DxDAO、Raid Guildなど)。
・メディアDAOは、メディアがコンテンツ制作者と消費者のメディアへの関わり方を変えることを図るもの(BanklessDAOなど)。
・助成金・フィランソロピーDAOは、資金をプールして様々な試みに展開するものの、投資DAOと違い金銭的リターンを期待せずに配分するもの(Gitcoin)など。
2.5. 金融機関のデジタルアセットサービス
2.5.1. 米国
●Goldman Sachs、金融トランザクションにおける担保として存在感高めるものとしてBitcoinを紹介
●米国信用組合の規制当局である全米信用組合管理局(NCUA)、信用組合がデジタルアセット売買・保有にむけて暗号資産サービスプロバイダーと提携などの関係構築することを禁止するものではない旨をPublic Letterで発表。
2.5.2. 欧州
●スイスのデジタルアセットバンクSygnum、Web3サービスおよび新規グローバル市場への拡大を加速すべく、シリーズBで$90mの資金調達を発表。
Animoca Brands、SBIホールディングス、タイSiam Commercial Bankのデジタル投資部門SCB 10Xなどが参加
●イタリアの銀行Banca Generali、資本参加したConioの提供するプラットフォームとモバイルバンキングを統合し、Bitcoin売買可能に
https://www.we-wealth.com/news/fintech/criptovalute/bitcoin-dal-2022-si-comprera-in-banca
2.5.3. アジア太平洋ほか
●(特になし)
2.5.4. 日本
●(特になし)
2.6. 中銀デジタル通貨
2.6.1. グローバル
●(特になし)
2.6.2. 米国
●米ボストン準備連銀、MIT DCIと進める中銀デジタル通貨研究「Project Hamilton」推進にむけてプロダクトマネジメント担当ディレクターを募集
https://www.linkedin.com/jobs/view/2857403058/?refId=OZKJdtDZT12DV1158Rhb7Q%3D%3D
2.6.3. 欧州
●(特になし)
2.6.4. 中国
●Tencent、WeChat Payのウォレットをデジタル人民元に対応し、WeChatでデジタル通貨の受け取りと支払いが可能に。
1月27日オープンの北京オリンピック村でも、Tencent上でのデジタル人民元の利用が可能
http://www.chinadaily.com.cn/a/202201/06/WS61d660bfa310cdd39bc7f7ba.html
●中国人民銀行デジタル通貨研究所の開発するデジタル人民元(e-CNY)アプリ、Appストアで公開。中国国内11都市で利用可能に
2.6.5. アジア太平洋ほか
●(特になし)
2.6.6. 日本
●(特になし)
2.7. デジタル証券
2.7.1. グローバル
●SWIFT、Clearstream・Northern Trust・SETL等と協働で、トークン化アセット市場の取引ライフサイクルにおいて、参加者とシステム間の相互運用性をいかにサポートできるか探る実験を2022年1Qに予定している旨を発表。発行からDvP・償還に至る流れを、既存の決済形態とCBDCの双方を用いて実験するとのこと
https://www.swift.com/news-events/news/exploring-tokenised-assets-collaborative-innovation-action
2.7.2. 米国
●(特になし)
2.7.3. 欧州
●(特になし)
2.7.4. アジア太平洋ほか
●(特になし)
2.7.5. 日本
●(特になし)
Section3: Regulation
3.1. グローバル
●(特になし)
3.2. 米国
●(特になし)
3.3. 欧州
●欧州の証券市場規制当局ESMA、取引・決済へのDLTの利用や、規制当局の報告・透明性要件に関する規制技術基準の改正必要性について意見募集
3.4. アジア太平洋ほか
●(特になし)
3.5. 日本
●金融審議会「資金決済ワーキング・グループ」(第5回)議事次第:金融庁
・資金決済ワーキング・グループ報告(案)
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/shikinkessai_wg/shiryou/shikinkessai_wg5.html
●資金決済ワーキング・グループ報告(案)の読み解きスレ
●資金決済WG報告書の解説①|増島雅和|note
https://note.com/masamasujima1976/n/n749f9fee67e7
●資金決済WG報告書の解説②|増島雅和|note
https://note.com/masamasujima1976/n/ne9816005cb85
●資金決済WG報告書の解説③|増島雅和|note
https://note.com/masamasujima1976/n/ned980818ef7c
●資金決済WG報告書の解説④|増島雅和|note
https://note.com/masamasujima1976/n/n085320b98583
●資金決済WG報告書の解説⑤|増島雅和|note
https://note.com/masamasujima1976/n/ne12fa37ee018
●暗号資産ファンドと日本法 - So & Sato
https://innovationlaw.jp/crypto-fund-regulation/
●ステーブルコイン 現状の法律と法改正|SBI金融経済研究所
https://sbiferi.co.jp/report/20211224_2.html
●日本の税制に起因した頭脳流出について
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