Bitcoin・クリプト・web3をめぐる今週のニューストピックを、①テクノロジー・②ビジネス・③規制まわり、で振り返る。
今週の注目トピックは、
「BitcoinSeoul 2024」5/29-5/31に開催へ
AppleのMシリーズ・チップの脆弱性により、攻撃者がMacから秘密鍵を抜き取ることが可能であることが明らかに
Kraken、機関投資家向けに仮想通貨の適格カストディソリューション立ち上げを発表
Luxor、Bitnomialと提携でハッシュレート先物の提供を通じ、マイニング業者のリスク低減へ
国連安全保障理事会によると、北朝鮮が仮想資産産業むけ「不正なサイバー手段」を通じて外貨収入の約半分を稼ぐ
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による「低流動性資産等に関する情報提供依頼」
Section1: Technology
1.1. Bitcoin
1.1.1. L1
●Bitcoin Optech Newsletter #294|軽量クライアント向けのBIP324プロキシ
https://bitcoinops.org/ja/newsletters/2024/03/20/
●Bitcoin規制状況関連のリソースリスト
https://www.lopp.net/bitcoin-information/legal.html
●Bitcoinガバナンスのリソースリンク集
https://www.lopp.net/bitcoin-information/governance.html
●Vault用のopcodeの導入を提案するBIP-345 - Develop with pleasure!
https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2024/03/18/191142
●ASMapファイルを作成してみる - Develop with pleasure!
https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2024/03/22/213941
●事業としてビットコインに特化をするメリットをまじめに分析する - by Koji Higashi|Diamond Hands Magazine
●BitcoinSeoul 2024 | 2024/5/29-5/31
https://www.bitcoinseoul.kr/
1.1.2. L2:Lightning Network
●【動画で学ぶブロックチェーン】Replacement Cycling Attack - 安土 茂亨氏
https://goblockchain.network/2024/03/replacement-cycling-attack/
●ビットコイン開発者の40%がL2技術とスケーリングに貢献 / カンファレンスで総額2BTCのLN決済を記録|Diamond Hands Magazine Vol.144
1.2. Ethereum
●(特になし)
1.3. 他チェーン・要素技術
●AppleのMシリーズ・チップの脆弱性により、攻撃者がMacから秘密鍵を抜き取ることが可能であることが明らかになったとのこと
Section2: Business
2.1. アダプショントピック
2.1.1. 投資
●Kraken、州公認銀行であるKraken Financial を通じて、機関投資家向けに仮想通貨の適格カストディソリューション立ち上げを発表
米国ワイオミング州に本社を置く Kraken Financial は、機関向けにデジタル資産の保管および預金口座を提供する権限を与えられている。
この憲章に従って、Kraken Financial はすべての預金を全額準備金として保有し、Kraken Institutional が適格な保管を提供できる自然なサービスプロバイダーとなっている。
「Kraken には顧客資産の保護において 12年以上の経験があり、適格な保管ソリューションはフルサービスの機関向けサービスの中核を成している。 Kraken Custody のリリースは、安全で信頼できるプロバイダーを通じて市場に代替手段を提供するのに適したタイミングである」と述べている。
Kraken Financial はKrakenと分離された組織であり、資金と資産は Kraken から離れた場所に保管されており、いつでも引き出すことができるとしている。
●6ヶ月以内にBTC供給不足か?/インド・中東マネー流入/クレイグ・ライト氏ついに敗訴
|Diamond Hands Magazine Vol.143
2.1.2. マイニング
●Luxor、Bitnomialと提携でハッシュレート先物の提供を通じ、マイニング業者のリスク低減へ
Luxor TechnologyとBitnomial が、Bitcoinマイニングハッシュレート先物を開始を発表した。
機関投資家向けに米国初の上場取引ハッシュレート先物を開始するという。
このハッシュレート先物は、Binomial の米国拠点のデリバティブ取引所で取引可能とされる。
4月に想定されているBitcoin半減期を念頭に、ハッシュレート先物は2024年3月末にBitnomialの取引所で公開される予定。
ハッシュレート先物の契約サイズは1ペタハッシュ(PH)であり、契約の期間は月単位となる。
背景として、「ハッシュレートは主要商品の中で最もボラティリティが高いものの1つであり、2024年4月の半減期はこのボラティリティをさらに悪化させる」とした上で、「ビットコインマイナーはこの価格リスクを軽減する追加の方法を必要としている」ことを挙げている。
ハッシュレート先物により収益源のリスクを回避することによって、貸し手からの信用度が向上し、資本確保コスト低下に寄与することが期待されている。
2.1.3. RegTech
●国連安全保障理事会(UNSC)の対北制裁委員会パネルによると、北朝鮮は仮想資産産業をターゲットとした「不正なサイバー手段」を通じて外貨収入の約半分を稼いでいるとのこと
https://en.yna.co.kr/view/AEN20240321001100315
Section3: Regulation
3.1. 日本
●年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による「低流動性資産等に関する情報提供依頼」
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、「低流動性資産等に関する情報提供依頼」について発表しており、この中で「ビットコイン」を明示した上で「基本的な情報、海外年金基金の投資事例・投資哲学・組織体制、機関投資家がどのようにポートフォリオへ組み込んでいるかなど」の提供を求めている。
「低流動性資産等に関する情報やアイデア」を募集しており、提示された情報やアイデアを参考に、今後、調査研究を検討するという。
GPIFでは、令和5年度の調査研究計画として、
「経済や社会の大きな変動、急速な技術の進展に対応し、長期的な視野から基本ポートフォリオに係る理論と革新的な運用戦略を調査研究するためのプロジェクトを今後5年間の調査研究計画の中核として立ち上げる」「運用の多様化・高度化、サステナビリティを重視した投資活動の推進、リスク管理先端技術の活用等に資する調査研究及び持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けた官
民の活動が、長期的な被保険者の利益と、安全かつ効率的な資産運用に資することの検証等に係る調査研究については、管理運用法人の業務課題を踏まえながら、適時適切に実施する」ことを掲げている。
これをうけ、低流動性資産等に関する情報を広く募集することになったという。
具体的に提供を求める情報として、「現在同法人が運用対象資産として考慮している資産(国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、不動産、インフラストラクチャー、プライベートエクイティ)以外の低流動性資産等に関する基本的な情報(例えば、森林、農地、金、暗号資産(ビットコイン等)など)に関する基本的な情報、海外年金基金の投資事例・投資哲学・組織体制、機関投資家がどのようにポートフォリオへ組み込んでいるかなど)」を挙げている。
情報提供に際しては、4月19日(金)を期限とし、E-mail にファイルを添付する形でとされている。
https://www.gpif.go.jp/20240319_RFI_J_2.pdf
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