クリプト・web3をめぐる今週のニューストピックを、①テクノロジー(Bitcoinなど)・②ビジネス(ペイメントやDeFi・NFTなど)・③規制まわり、で振り返る。
今週の注目トピックは、
Section1: Technology
1.1. Bitcoin
●(特になし)
1.2. Ethereum
●やさしいDeFi|The Merge の仕組みをざっくり見つつPoSとか分散性とかETHについていろいろ話す回
The Merge の仕組みをざっくり見つつPoSとか分散性とかETHについていろいろ話す回
1.3. 他チェーン・要素技術
1.3.1. 他チェーン
●日本総合研究所 先端技術ラボ|Internet Computerの概要 ~クラウドコンピューティング基盤を目指すブロックチェーン~
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/column/opinion/pdf/13450.pdf
1.3.2. 要素技術
●DID core specification、W3C勧告に進むことが承認
https://www.w3.org/2022/06/DIDRecommendationDecision.html
●IdM実験室: 分散型ID関係のコミュニティ立ち上げ
https://idmlab.eidentity.jp/2022/07/id.html
●分散型IDの開発者コミュニティ立ち上げ|三井正義 (CEO at CollaboGate)|note
https://note.com/masa256k1/n/nfeb3ee280496
●今なら間に合う分散型IDとEntra Verified ID
https://www.slideshare.net/naohiro.fujie/identra-verified-id
●IONのDIDを作ってみる - Develop with pleasure!
https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2022/06/29/224424
●クロスチェーンのブリッジハック、2022年に入って$1b以上にのぼる。ブリッジのセキュリティは業界全体の課題に
https://blockworks.co/cross-chain-bridge-thefts-top-1b-in-2022/
Section2: Business
2.1. アダプショントピック
2.1.1. ペイメント
●Breitling、BitPayとの提携通じてBitcoin決済受入れ
https://finbold.com/luxury-watchmaker-breitling-starts-accepting-bitcoin-for-purchases/
2.1.2. 投資
●BlockFi CEOのスレ。
FTX USとの間で、株主の承認を前提として、以下の契約を締結。
あらゆる顧客資金に劣後する$400Mのリボルビング・クレジット・ファシリティ
パフォーマンストリガーに基づき、最大$240Mの変動価格でBlockFiを買収するオプション
「FTX USのプラットフォームとプロダクトはBlockFiを補完するものであり、パートナーシップを通じて、サービス強化を期待できる」と述べている。
●FTX、BlockFiを$25mで買収すべくタームシート確定を進めているとの報道
●FTXとCelsiusの取引は立ち消えになった模様
https://www.theblock.co/post/155069/ftx-walked-away-from-celsius-deal
●Voyager Digitalも、すべての顧客の取引・入金・出金・ロイヤリティ報酬を一時停止すると発表している
https://www.prnewswire.com/news-releases/voyager-digital-provides-market-update-301579827.html
●Terra、Celsius、Three Arrows Capitalと続くクリプト市場混乱のドミノ倒し
●幾つかの取引所が密かに債務超過に陥っていると、Samが警告している
●英領バージン諸島の裁判所が、Three Arrows Capitalに清算命じたとの報道
https://news.sky.com/story/crypto-hedge-fund-three-arrows-capital-plunges-into-liquidation-12642402
●クリプトヘッジファンドThree Arrows Capital、ニューヨーク破産裁判所に連邦破産法第15条適用を申請。提出された申立書はこちら。
https://www.scribd.com/document/580739357/show-temp
●Grayscale Investments、Grayscale Bitcoin Trust スポットBitcoin ETFへの転換を拒否する米SECの考えに異議を唱え、米国コロンビア特別区控訴裁判所に審査請求を提出
●コインチェック創業者の和田晃一良氏、暗号資産の最新情報のキャッチアップ・研究開発に専念するためファウンダー&アドバイザーに就任。さらに、コインチェックグループ(オランダ法人)にて、プリンシパル・アーキテクトに就任へ
https://corporate.coincheck.com/press/gQ_q3-RP
2.1.3. 社会生活
●暗号通貨市場は混乱している最中だが、「ウクライナからガザ、アフガニスタンに至るまで、戦争や危機に直面している人々においては、暗号通貨は依然として重要なライフラインである」と述べているスレ。
●クリプトによってより多くの人々が自分のボスになれると主張する、Laura Shinインタビュー記事
●米Blockchain Associationによる求人情報、2,500件以上が掲載されている
●リオデジャネイロ、準備金の1%を暗号通貨に割り当てへ
●スイスLugano市とTether、10月末開催予定の「Plan ₿ Forum」ラインナップを発表
●国別のBitcoin向け態度の違い。
ナイジェリア・インド・ベトナム・アルゼンチンで楽観視の比率が高い。
日本における楽観視する比率は、英・仏・独と比べても半分の11%しかない
2.1.5. RegTech
●Coinbase、「リアルタイムに不正活動を監視するコンプライアンス支援ツール「Coinbase Tracer」は公的な情報源から情報を入手しており、Coinbaseのユーザーデータを使用することはない」と独自顧客データ販売を否定
●Coinbaseが米国移民・関税執行局(ICE)に対して、Coinbase Tracerを通じて取引追跡機能を提供しているとした報道。マルチホップリンク分析や、トランザクションのミキシング解除やシールドトランザクション分析などが含まれるとしている。
https://theintercept.com/2022/06/29/crypto-coinbase-tracer-ice/
2.2. NFT
●NFTNYCの旅行記
2.3. DeFi
●Tokenized Vault Standard (ERC-4626)。トークンの入出金や残高の読み取りなどの基本機能を提供。
●dYdXが、v4リリースを機にEthereumを離れることを発表していた
https://dydx.exchange/blog/dydx-chain
●中央集権型と非中央集権型の双方のプラットフォームが3ACへのエクスポージャーを持っていたが、これら2つの市場のうち中央集権型は一斉に破綻したのに対して、分散型は担保を清算し問題なく運営していると。
https://blog.bitmex.com/number-three/
2.4. DAO
●分散型サイエンス - DeSci — Fracton Ventures
ブロックチェーン技術を使った全く新しいバイオテクノロジーのファイナンス方法
クリプトの世界からガバナンスとマネジメントのアイデアを取り入れることによって、分散型ガバナンスの体制をバイオテクノロジーに適用
バイオテクノロジーにおける資金調達とマネジメントに関する問題の解決をはかる
●米国のバイオテクノロジーは伝統的に中央集権的な産業だが、資金調達動向・労働力のグローバル化などの変化を通じて、中央集権的なアプローチの限界が浮き彫りになってきている。
そのため、さまざまな形で分散化が進んでおり、ラボのスペースを共有してプロジェクトで共同作業を行うといったことに加えて、DAOのように新しいタイプの組織が、資金提供を受けて医薬品開発に参入している。
●バイオテクノロジー分野における分散化のガイド記事において、Moleculeが紹介されている。
Moleculeは、研究資産をIP-NFTとしてブロックチェーン上で販売し、3つのバイオテクノロジーDAOを立ち上げている。
たとえば、長寿に特化した「VitaDAO」では、作業の多くが公開で行われ、誰もがDAOのDiscordサーバーやワーキンググループに参加できる。立上げから10ヶ月間、60以上の研究提案を評価し、10のプロジェクトで$2mの資金を提供しているとのこと。
また、DAOの特徴として、従来のバイオテクノロジー企業のように雇用制限がないため、様々な経験やキャリアを持つ人がDAOに関わることができるほか、希望すれば複数のDAOに関わることができることを挙げている。
https://future.com/a-guide-to-decentralized-biotech/
2.5. 金融機関のデジタルアセットサービス
2.5.1. 米国
●Circle、New York Community Bank (NYCB)とカストディで提携発表
https://www.ledgerinsights.com/stablecoin-issuer-circle-partners-new-york-community-bank/
2.5.2. 欧州
●Societe Generale FORGE、証券トークン発行の参加者向けに、METACOがデジタルアセットカストディを提供する旨を発表
https://www.ledgerinsights.com/societe-generale-forge-metaco-digital-asset-custody/
2.6. デジタル証券
●丸井グループによる国内事業会社初の公募自己募集型デジタル債発行で Securitizeのプラットフォームが活用
Section3: Regulation
3.1. グローバル
●BIS国際決済銀行、銀行に準備金の1%上限に暗号通貨保有可能とする意向
3.2. 米国
●米SEC Gensler委員長、Bitcoinは公に証券ではなく、商品のラベルを付ける準備ができている唯一の暗号通貨であるとコメント
3.3. 欧州
●EU、暗号通貨企業にAML規制をかける方針について暫定合意に
https://news.bitcoin.com/eu-agreement-reached-on-anti-money-laundering-rules-for-cryptocurrencies/
3.4. 日本
●金融庁、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行規則の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表。
現在、信託会社のみに認められている暗号資産の信託の受託のうち、管理型信託業に該当するものについて、業務方法書の変更認可手続を経た上で、信託銀行も行うことができるようにするもの。
https://www.fsa.go.jp/news/r3/ginkou/20220630-3/20220630-3.html
●仮想通貨を信託銀行が管理 金融庁、今秋にも解禁: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB303D10Q2A630C2000000/
●金融庁による改正の要点まとめ
●暗号資産、没収規定も議論: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62104910X20C22A6CM0000/
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