Bitcoin・クリプト・web3をめぐる今週のニューストピックを、①テクノロジー・②ビジネス・③規制まわり、で振り返る。
今週の注目トピックは、
River、Lightning Networkは2年間で1212%成長したとするレポートを発表
Fidelity、リサーチペーパー「Bitcoin First Revisited」を発表
Optimistic Roll Up + Fraud Proof + Taproot Leaf + Bitcoin Scriptコンピューティングパラダイム「BitVM」
Bitcoin Amsterdamが開催
イスラエル警察サイバー部門、国防省・情報機関・Binanceと協力のもと、ハマスに関連する暗号通貨口座を凍結
Coins phとCircle、フィリピンにおけるUSDC建て国際送金ソリューションにむけた提携
欧州ESMA、DeFiについて「投機的な性質、脆弱性、明確に特定された責任者の欠如により、投資家保護において深刻なリスクが存在」と指摘
分散型ID/デジタル証明書に関するビジネスコンソーシアム「DID/VC共創コンソーシアム」を設立
GMOあおぞら、24年夏にデジタル通貨 100社連合第1弾
Mastercard、オーストラリア準備銀行とのCBDCパイロットについて発表
JP MorganのOnyx、BlackRock および BarclaysとOnyx Digital Assets上で稼働する「Tokenized Collateral Network (TCN) 」を発表
Section1: Technology
1.1. Bitcoin
1.1.1. L1
●Optimistic Roll Up + Fraud Proof + Taproot Leaf + Bitcoin Scriptコンピューティングパラダイム「BitVM」のホワイトペーパー
https://twitter.com/BobBodily/status/1711581484254192013
●BitVMの図解スレ
https://twitter.com/BTCillustrated/status/1712440417524810227
●Bitcoin Optech Newsletter #272
OP_TXHASHの仕様の提案
Bitcoin Core PR Review Clubミーティングの概要
https://bitcoinops.org/ja/newsletters/2023/10/11/
●Bitcoin Amsterdam 2023 - Day 1の動画リンク
●Bitcoin Amsterdam 2023 - Day 2 の動画リンク
●Bitcoin Amsterdam 2023(10/12-10/13)のアジェンダ
https://b.tc/conference/amsterdam/agenda
●BTCPay Day、11/4に東京で開催
https://x.com/BtcpayServer/status/1712108571448475719?s=20
●Bitcoin開発者などのアカウントリスト
https://www.lopp.net/bitcoin-information/twitter.html
●Bitcoin Information & Educational Resources
https://www.lopp.net/bitcoin-information.html
●Simple Taproot Channel(Part 3) - Develop with pleasure!
https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2023/10/09/165450
●Bitcoinトランザクションのプライバシー・コスト効率・汎用性を高めるTaprootとLightningへのインパクト
https://lightningnetwork.plus/posts/448
1.1.2. L2:Lightning Network
●Lightning Networkのインダストリーマーケットマップ
https://twitter.com/SDWouters/status/1712044467765559755
●Lightning Networkは2年間で1212%成長したとするRiverのレポート
Lightning Networkが、その潜在能力をフルに発揮するためには、ネットワーク上のアクティビティについて正確に理解されることが重要。文書化されていない活動は投資家を惹きつけることはなく、開発者がネットワークを改善し続けられるよう資金を得る助けにもならない。
Lightningの普及が停滞または減少しているという誤った印象が与えられていることを踏まえ、本レポートでは、ユーザー数、トランザクション数、取引量が過去数年間で大幅に加速していることを示している。
Lightning Networkのパブリック・キャパシティの52%を占めるノードのオペレーターからのデータに基づくと、2023年8月にルーティングされたLightningトランザクション数の下限値は660万件と推定される。これは、2021年8月の50万件という見積もりに対して1212%の増加となる
Riverによれば、トランザクション増加の主なユースケースは、ゲーム、ソーシャル・メディア・ティッピング、ストリーミングであり、これらがトランザクション数増加の27%を牽引しているとのこと。
2023年8月には、5,000BTCのキャパシティを使用して7820万ドルがルーティングされたと推定され、これは2021年8月の推定値1210万ドルに対して546%の増加
Lightningトランザクションの平均サイズは、2023年8月には44.7k satoshi(11.84ドル)であり、Lightningがインターネット上での低額決済を可能にすることによって、Bitcoinの実用性を効果的に拡張している。
ネットワーク活動の約25%は、ゲームやストリーミングの領域である1sats~10satsの間で生じている。
この他に25%は10sats-1k satsの間で起こっており、ティッピングに関連する可能性が高い。
1k-10k satsの範囲ではより寛大な寄付が多い。
10k sats以上では、EC・送金・ノードのリバランシングが中心
2023年9月時点の月間アクティブLightningユーザー数は27万9000~111万6000人、ノンカストディアルLightningユーザーとカストディアルLightningユーザーの比率は18となっている。
Lightningを利用するためにダウンロードされたLightningウォレットは183万〜170万、Lightningにアクセスできるウォレットは少なくとも1億2200万件ダウンロードされているとのこと。
https://twitter.com/River/status/1711829347433415070
https://river.com/learn/files/river-lightning-report-2023.pdf
●「LNの開発は米国やヨーロッパが活発、普及は中南米で進んでいる」ビットコイナー・東晃慈氏 1/3 - Burry Market Research
https://burry.co.jp/articles/kojihigashi-1/
1.2. 他チェーン・要素技術
●分散型ID/デジタル証明書に関するビジネスコンソーシアム「DID/VC共創コンソーシアム」を設立 :三菱UFJ信託銀行、NTTデータ、伊藤忠テクノソリューションズ、TOPPANデジタル、博報堂キースリー、日立製作所、富士通、アンダーソン・毛利・友常法律事務所
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2023/10/10.html
Section2: Business
2.1. アダプショントピック
2.1.1. 投資
●Bitcoin投資に関する論考リスト集
https://www.lopp.net/bitcoin-information/investment-theses.html
●「日本は取引高とユーザー数はあるもののビットコインに対し否定的でインフレ懸念も低いのが特殊」ビットコイナー・東晃慈氏 ⅔
https://burry.co.jp/articles/kojihigashi-2/
●僕たちはもうビットコイン初心者の気持ちが全くわからない
2.1.2. マイニング
●Bitmain Antminer S21、マイニング企業収益比較、ベネズエラ刑務所でBTCマイニング|ビットコインマイニングニュース Vol.3
2.1.3. 社会生活
●アフリカのBitcoinエコシステムマップ
https://twitter.com/afribitcoiners/status/1711770236116992061
2.1.4. RegTech
●イスラエル警察サイバー部門、国防省・情報機関・Binanceと協力のもと、ハマスに関連する暗号通貨口座を凍結
地元メディアのCalcalistが報じたところによると、イスラエル警察がハマスに関連する暗号通貨口座を凍結したとのこと。
押収された資金はイスラエルの国庫に納められるとしている。
米CFTCが今年3月に起こした訴訟では、Binanceの役員はハマスのトランザクションを知っていたと主張されている。
イスラエル当局は以前に、テロリストグループとの関係が疑われる約190のBinance口座を押収していた。
●2021年8月から今年6月までの間に、Palestinian Islamic Jihadが$93m、Hamas関連ウォレットが$41mの暗号通貨を受け取ったとするWSJ記事
https://twitter.com/WuBlockchain/status/1711999258671690200
2.1.5. Stablecoin
●Coins phとCircle、フィリピンにおけるUSDC建て国際送金ソリューションにむけた提携
2.5. 金融機関のデジタルアセットサービス
2.5.1. 米国
●Fidelity、リサーチペーパー「Bitcoin First Revisited」を発表
2022年以降、Bitcoinはデジタルアセット分野でのアドプションと市場シェアを拡大し続けている一方、他のデジタルアセットは逆風に直面している。
本稿では、Bitcoinは monetary good(貨幣的財)として理解するのが最善であり、Bitcoinの主な投資テーマの1つは、デジタル化が進む世界における価値の保存資産であることを提案している。
Bitcoinは他のデジタルアセットと比較して最も安全・非中央集権的・健全なデジタルマネーであり、いかなる改善もトレードオフに直面する可能性があるという意味で、他のデジタルアセットと根本的に異なる。
そのため、他のどのデジタル資産も、monetary good(貨幣的財)としてBitcoinを上回ることはないだろう。
デジタルアセットエコシステムにおいてBitcoin以外の領域は、Bitcoinにはない異なるニーズを満たしたり、他の問題を解決したりすることができるものであるため、Bitcoin以外のプロジェクトは、Bitcoinとは異なる観点から評価されるべき。
Bitcoinは、デジタルアセットへのエクスポージャーを得ようとする上でのエントリーポイントとみなされるべき。
ここで論じたように、Bitcoinの最初の技術的ブレークスルーは、優れた決済技術としてではなく、優れた貨幣の形態としてであった。貨幣としてのBitcoinは唯一無二である。したがって、投資家は他のすべてのデジタル資産とは別に、最初にBitcoinを考慮すべきである。
https://www.fidelitydigitalassets.com/research-and-insights/bitcoin-first-revisited
●JP MorganのOnyx、BlackRock および BarclaysとOnyx Digital Assets上で稼働する「Tokenized Collateral Network (TCN) 」を発表。
BlackRock Money Market Fundの株式をトークン化した上で、デリバティブ契約の担保として差し入れるトランザクション
https://www.ledgerinsights.com/jp-morgan-tokenized-collateral-network-tcn/
2.5.2. 欧州
●Komainu UK Limited、英国FCAの登録済み暗号資産業者に
https://register.fca.org.uk/s/search?predefined=CA
2.5.3. 日本
●GMOあおぞら、24年夏にデジタル通貨 100社連合第1弾:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB10CK50Q3A011C2000000/
2.6. 中銀デジタル通貨
2.6.1. アジア太平洋ほか
●Mastercard、オーストラリア準備銀行とのCBDCパイロットについて発表
Section3: Regulation
3.1. 欧州
●欧州ESMA、DeFiについて「投機的な性質、脆弱性、明確に特定された責任者の欠如により、投資家保護において深刻なリスクが存在」と指摘
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