Bitcoin・クリプト・web3をめぐる今週のニューストピックを、①テクノロジー・②ビジネス・③規制まわり、で振り返る。
今週の注目トピックは、
三菱 UFJ 信託銀行、「パーミッションレス型ステーブルコイン」の健全な導入・普及に向けた中間整理の公表
デジタルアセット市場における"ナショナルインフラ"構築に向けた合弁会社設立に関する共同検討の開始
Visa、セルフカストディアル・ウォレット向け自動支払機能について概説したペーパーを発表
ブラジル大統領、Bitcoinを決済手段や投資資産として使用できる価値のデジタル表象物として認める法案を承認
欧州ECB、デジタル・ユーロの調査フェーズに関する第2次進捗レポートを公表
Section1: Technology
1.1. Bitcoin
1.1.1. L1
●TXStatsによると、Taprootのoutputに保存されているBitcoinは今のところ約0.1%であり、今年6月の約0.05%から2倍に
https://txstats.com/dashboard/db/taproot-statistics?orgId=1
●“Bitcoin Is Dead”のメディア見出しが掲載されたタイミングのプロットリスト
https://www.bitcoinisdead.org/
●2022年のBitcoinの10大発展トピックス
Lightning Network成長や、Taroなどが挙げられている
●なぜBitcoinに投資することが賢明な判断なのか、さまざまな視点のリスト
https://www.lopp.net/bitcoin-information/investment-theses.html
●Mexico Cityで開催されたBitcoin++カンファレンスカンファレンスの参加記事
https://hyperbitcoinizer.com/index.php/2022/12/11/coinjoin-is-a-political-act/
●楕円曲線上の点を出力するハッシュ関数の標準化 Hash to Curves
https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2022/12/23/203400
1.1.2. L2:Lightning Network
●15分でわかるライトニングネットワーク(Lightning Network) By 宮本丈 from ビットバンク
https://www.youtube.com/@diamondhands_jp
●ライトニングのセキュリティとセルフホスティング(Lightning security and self-hosting) By Warren Togami from Blockstream
●「Lightning Networkは、ネットワークの規模が大きくなった2022年データにおいても依然としてcentralizedであり、大規模ノードがネットワークの接続性と有効性においてかなりのシェアを占めていることが示唆された」とするペーパー
http://essay.utwente.nl/92624/1/Bachelor_Thesis.pdf
●Diamond SwapのSwapoutの活用方法
https://spotlight.soy/detail?article_id=02599gzaa
●ライトニングネットワークの2022年を振り返る|Diamond Hands Magazine Vol.42
1.2. Ethereum
●(特になし)
1.3. 他チェーン・要素技術
1.3.1. 他チェーン
●Solanaで2番目に大きなDEXであるRaydium、$2.2M相当のトークンがハッキング
https://thedefiant.io/raydium-exploit
1.3.2. 要素技術
●NRIデジタルが、web3時代のデジタルウォレット開発キットを2023年3月に提供開始
https://www.nri-digital.jp/news/20221222-12392/
●「当協会における Web3.0 推進に係る考え方」の公表 | 一般社団法人 日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)
https://cryptocurrency-association.org/news/main-info/20221220-001/
●Messariの「The Crypto Theses for 2023」レポートが今年も公開
https://messari.io/crypto-theses-for-2023
Section2: Business
2.1. アダプショントピック
2.1.1. ペイメント
●Visa、セルフカストディアル・ウォレット向け自動支払機能について概説したペーパーを発表。
自動プログラム可能な支払いを可能にするためにスマートコントラクトをどのように実装できるかを探るもの。
Ethereumブロックチェーンの上のLayer2であるStarkNetにdelegable accountsソリューションを実装することによって、他の機能と並んで取引のスループットを高め、基盤となるブロックチェーン決済層能力を向上させたとしている。
StarkNetのアカウントモデルを使用することで、delegable accountsソリューションを実装でき、セルフカストディアル・ウォレットの自動支払を実現できたとのこと。
https://usa.visa.com/solutions/crypto/auto-payments-for-self-custodial-wallets.html
●CoinCornerのLightning Networkを用いたSend Globally機能を使って、英語と欧州の顧客はフィリピンへ送金可能に。
法定通貨をBitcoinに変換した上で、Lightningを介して受け手に送金するもの
https://bitcoinmagazine.com/business/coincorner-pouch-bring-send-globally-to-philippines
2.1.2. マイニング
●マイニング大手のCore ScientificがChapter 11申請へとする報道
2.2. DAO
●DeSci Wiki (2022/12/23更新)分散型サイエンスのランドスケープ鳥瞰図など
https://docs.google.com/document/d/1aQC6zn-eXflSmpts0XGE7CawbUEHwnL6o-OFXO52PTc/edit?pli=1#
2.3. 中銀デジタル通貨
●欧州ECB、デジタル・ユーロの調査フェーズに関する第2次進捗レポートを公表。今年9月の第1次レポートに続くもの
以下について明らかにしている
仲介者の役割(エンドユーザーのオンボーディング、マネーロンダリング防止チェック、および支払い開始ソリューションなどの消費者向けサービスに責任を負う)
セトルメントモデル(オンラインまたはオフラインの取引を誰が決済するかを定義)
ユーザーが現金や銀行口座からの資金をデジタルユーロに変換するための資金調達・回収の方法
流通モデル
今後、デジタル・ユーロの全体設計を運営理事会に提示した上で、2023年秋に調査フェーズの結果をもとに、実現フェーズに進むかどうかを決定する予定
デジタル・ユーロのタイムライン
デジタル・ユーロにおける仲介者の役割
https://www.ecb.europa.eu/paym/intro/news/html/ecb.mipnews221221.en.html
2.4. デジタル証券
●三菱UFJ信託銀行、三井住友フィナンシャルグループ、SBI PTS ホールディングス、JPX 総研、および NTTデータが、デジタルアセット全般の発行・管理基盤である「Progmat(プログマ)」の開発・提供と、「デジタルアセット共創コンソーシアム」の運営を担う、合弁会社の設立に向けた共同検討を開始することについて合意。
https://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_mutb/221221_1.pdf
●「パーミッションレス型ステーブルコイン」の健全な導入・普及に向けた中間整理の公表について|三菱 UFJ 信託銀行
国内発行/円建て SC、国内発行/外貨建て SC、海外発行/外貨建て SCに類型整理。
https://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_mutb/221223_2.pdf
●不動産セキュリティ・トークンの公募及び発行に関する協業について|ケネディクス株式会社、みずほ信託銀行株式会社、野村證券株式会社、株式会社 BOOSTRY
https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20221223/20221223.pdf
●野村證券が手がける「セキュリティ・トークン」とは? 有価証券をブロックチェーン技術でDX化する取り組みを説明 - ケータイ Watch
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1466101.html
Section3: Regulation
3.1. グローバル
●金融庁|プレス・リリース「中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループは、暗号資産に関する国際的な銀行の健全性基準及びバーゼル銀行監督委員会の作業計画を承認」の公表について
https://www.fsa.go.jp/inter/bis/20221219/20221219.html
安定化メカニズムが有効でない裏付けのない暗号資産とStablecoinは、保守的なプルデンシャル取扱対象に。
バーゼル委に、Stablecoin発行者としての銀行の役割、暗号資産のカストディアン、相互接続の広範な潜在的経路など、暗号資産市場動向を引き続き評価するよう課した。
https://www.bis.org/press/p221216.htm
3.2. アジア太平洋ほか
●ブラジル大統領、Bitcoinを決済手段や投資資産として使用できる価値のデジタル表象物として認める法案を承認
https://bitcoinmagazine.com/legal/brazil-enacts-bitcoin-payments-bill
●ロシア中銀、規制サンドボックスを使って国際決済に暗号通貨を使用するテストを計画しているとのこと。タス通信の報道
https://tass.com/economy/1552829
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