Bitcoin・クリプト・web3をめぐる今週のニューストピックを、①テクノロジー・②ビジネス・③規制まわり、で振り返る。
今週の注目トピックは、
Ai4ALLハッカソン、「PhotoBolt」「Bitcoin-PAL」「BitDevs Upgraded」等が受賞
世界各国の家庭で1BTCをマイニングするための電気代比較
Tether、2014年に使用した最初のトランスポート層であるOmni Layerの実装サポート中止を発表
Ledger、米国の顧客がPayPalアカウントを使って暗号通貨を購入可能に
Coinbase、”オンチェーンで組織される草の根運動”として「Stand with Crypto Alliance 」の立ち上げを発表
シンガポールMAS、Stablecoinの規制枠組みを発表
ステーブルコイン法制の勘所(SBI金融経済研究所 第8回 次世代金融勉強会)
Section1: Technology
1.1. Bitcoin
1.1.1. L1
●Bitcoin Optech Newsletter #264
サイレントペイメント用のアドレスにユーザーが選択した有効期限を追加する推奨事項
サーバーレスPayjoinのBIPドラフト
https://bitcoinops.org/ja/newsletters/2023/08/16/
●Drivechainは技術的に興味深い側面を持っているものの、アルトコインを駆逐したり弱体化させるという主張は根拠がなく影響が誇張されすぎており、安全な価値の保存を損なってまでBitcoinのソフトフォークで実装する価値があるか疑問だとする見方
https://twitter.com/jimmysong/status/1691205310709374977?s=20
●Bitcoinの情報リソース集
https://www.lopp.net/bitcoin-information.html
●Bitcoinトランザクション可視化のリソースリンク集
https://www.lopp.net/bitcoin-information/visualizations.html
●Bitcoinブロックエクスプローラーのリスト
https://www.lopp.net/bitcoin-information/block-explorers.html
1.1.2. L2:Lightning Network
●Ai4ALLハッカソン、仕事を小さな仕事の連鎖に分解してNostrネットワークに公開し、生成AIサービスが仕事を完成させるために互いに競争する「PhotoBolt」等が受賞
AIベースのオートメーションにBitcoinを採用することで、ノーコードのワークフローをスケールさせる「Flow」。
Lightningの知識無しに、Lightningの決済レイヤーを利用してAIワークフローオートメーションへの支払いを可能に
LLMとユーザーをBitcoinで訓練・教育するために、インセンティブ付きクラウドソーシング・プラットフォームと組み合わせたAIチャットボットを作った「Bitcoin-PAL」
BitDevs参加者の経験を改善すべく、 AI LLMが生成したミートアップコンテンツの要約を備えるウェブサイトテンプレートを作った「BitDevs Upgraded」
https://blog.getalby.com/bitcoin-drives-monetization-of-ai/
●AIイノベーションのためのLightningの活用
Lightningによるマイクロトランザクションが、新たなビジネスモデルに道を開く可能性
Lightningのスピードとスケーラビリティは、AIエージェントにとって大きなメリット
Lightning決済は、AIエージェントの効果的なスパム防止策としても機能する
https://twitter.com/voltage_cloud/status/1691857499039694891?s=20
●LightningによるAIエージェントのオンデマンド・マイクロペイメント
https://twitter.com/brianastrove/status/1690030912593944576?s=20
1.2. Ethereum
●(特になし)
1.3. 他チェーン・要素技術
●(特になし)
Section2: Business
2.1. アダプショントピック
2.1.1. 投資
●Ledger、米国の顧客がPayPalアカウントを使って暗号通貨を購入可能に
https://www.theblock.co/post/245729/ledger-launches-paypal-integration-for-buying-bitcoin-and-ether
●PayPal、英国顧客の暗号通貨購入を「一時停止」
https://decrypt.co/152627/paypal-confirms-pausing-cypto-purchases-uk-customers
2.1.2. マイニング
●世界各国の家庭で1BTCをマイニングするための電気代比較。
平均的な家庭の電気代がマイナーの採掘に利益をもたらす唯一の地域がアジアであると
1BTCのマイニング要する家庭用電気料金の平均コストが最も高い欧州($85,767.84)に対して、 アジア地域は個人マイナーの平均コストが最も低く、$20,635.62
アジア域内でも、レバノン($266.20)と日本($64,111.02)のように地域内の電気代の格差が際立っている
https://www.coingecko.com/research/publications/bitcoin-mining-cost
●ビットコインマイニングニュース Vol.1 - by Kate 🇨🇦🇯🇵 |Diamond Hands Magazine
2.1.3. 社会生活
●アフリカ(ケニア・ナイジェリア)の仮想通貨事情
Stablecoin(USDT)とBinance P2Pが広く普及しているとのこと。
2.1.3. Stablecoin
●Tether、2014年に使用した最初のトランスポート層であるOmni Layerの実装サポート中止を発表
Section3: Regulation
●日米韓首脳会談、北朝鮮による暗号通貨の使用・窃盗・マネロンへの対応の調整などにに焦点を当てる「三国間ワーキンググループ」にむけて協力へ
3.1. 米国
●米FDIC、リスクレビューレポートにおいて暗号資産のセクションを設ける
https://www.fdic.gov/analysis/risk-review/2023-risk-review.html
●Coinbase、”オンチェーンで組織される草の根運動”として「Stand with Crypto Alliance 」の立ち上げを発表
議会における最近の歴史的な超党派の立法機運をうけたもの
「Stand with Crypto Alliance」は、暗号資産コミュニティを動員して立法プロセスに直接関与することに焦点を当てた提言組織
https://www.coinbase.com/blog/introducing-the-stand-with-crypto-alliance
3.2. アジア太平洋ほか
●シンガポールMAS、Stablecoinの規制枠組みを発表。すべての要件を満たすもののみが「MAS-regulated stablecoins」として認められる
単一通貨のStablecoin(SCS:single-currency stablecoins)が満たすべき要件
価値の安定: SCSの準備資産は、価値の安定性を高度に保証するため、その構成・評価・保管・監査に関する要件に従う
資本: 発行体は、債務超過のリスクを軽減し、必要な場合には秩序ある事業清算を可能にするため、最低限の基本資本と流動資産を維持しなければならない
額面償還: 発行体は、償還請求から5営業日以内に、SCSの額面金額を保有者に返還しなければならない
情報開示:発行体は、SCS の価値安定化メカニズム、SCS 保有者の権利、積立資産の監査結果な ど、利用者に対して適切な情報開示を行わなければならない
https://www.mas.gov.sg/news/media-releases/2023/mas-finalises-stablecoin-regulatory-framework
3.3. 日本
●ステーブルコイン法制の勘所(アンダーソン・毛利・友常 法律事務所)|SBI金融経済研究所 第8回 次世代金融勉強会
https://sbiferi.co.jp/assets/pdf/news/activityf_20230713_2.pdf
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